自己紹介②(旅の始まり)

自己紹介パート➁になります。イタリアンのレストランで働き、結婚もして公私ともに充実した日々を送っていました。が、どうしてもかなえたい目標がありました。

それは夫婦二人で世界一周という目標です。かなりぶっ飛んでますね。でも考えたらワクワクしてもう止められなくなっていました。当時はイタリアにとにかく惹かれていて、身に着けるものもイタリアカラー、イタリア人のようにオシャレになりたいとパーマをかけたり、道を歩くときはサングラスをしたりと、心は完全にイタリア人でした。(笑)そしてイタリア料理をやっている身としては、本場の空気、味を感じたいと思いイタリアに行くのを口実に世界を回ろうと考えていました。

嫁さんにその事を話すと、二つ返事とまではいかないまでも、何度か話し合いをしてオッケーをもらいました。今考えたら結婚して、職もあって、そろそろ子ども産んで家でも構えて。みたいな一般的なレールがあるけどそんな社会に決められたレールになんか乗っからねーよ!という気持ちと、大胆な行動ができた自分、そしてオッケーしてくれた嫁さんに拍手を送りたいですね。

でもいざ、世界を旅しようと思っても何から手を付けていいものか分からず、いくらくらい必要なのか相場を調べてみると、一年間、一人で世界一周するのに200万円という事はわかりました。二人なので400万円必要なことは分かりました。400万...当時二人の貯金をかき集めても100万ほどしかなかった記憶があります。絶望でした。

でも、貯まるまで待っていたら何年後になるか分からないし、結局旅に行かずに終わってしまうので、ネットや知り合いから情報を集めまくってたどり着いたのが『WWOOF』という制度。簡単に言うとこちらは労働力を提供する代わりに、受け入れ側は三度の飯と、寝床を提供するという制度です。旅でかかる一番の費用は、飛行機代でこれは安くすることは出来ないですが、その次にかかるであろう、宿泊費、食費をこの制度を使えば、限りなく少なくすることができるので、この制度を使って寝床を確保しながら旅をしようと決まりました。準備期間は半年。その半年間で、もう一度人力車の仕事に復帰して、馬車馬のように走りまくって、資金も上乗せができて150万程でスタートしました。と言っても必要資金の半分も貯めていないのに、よく出発したなと思います。若い時は後先考えずに行動できるので素晴らしいですね。背負っているものも今と当時では全然違うけどさすがに今その決断は絶対にできないもんな。若いって本当に武器ですよね。

世界一周の記念すべき最初の国はマレーシア。僕らが旅をするうえで大事にしていた事は二つあって一つは、一つの場所で一か月くらいの滞在をすることを大事にしていました。ポンポンと場所を変えて、せわしなく動くことで得られることもあると思うけど、長く滞在することでその場所、土地の人と沢山コミニケーションをとって、その場所に思い出ができるので、あとから振り返った時も長く滞在した場所ほどより思い出がしっかりと残っています。

二つ目は、暑い場所を旅すること。旅をしていると服が結構かさばります。熱い場所なら基本的にビーサン、短パン、Tシャツで過ごせるので荷物の量が圧倒的に少なくなります。バックパックに入れられるものには限りがあるので結構大事なポイントです。

マレーシアから陸路でタイに入り、その後ビザの関係で、一旦カンボジアに行き、またタイに戻り、オーストラリアへ。文字に起こすとあっという間ですが、もうオーストラリアに着く頃には、日本を出発して4か月ほど経っていたので、資金が底をついてきておりピンチの状態でした。でも僕らには秘策がありました。それは・・・つづく