漆塗りの重箱を仕入れました
前からずっと欲しかった漆塗りの重箱を仕入れました。
こちらは嘉門の一番の人気メニューである紅白重の器としてこれから大活躍していく予定です。僕は飲食店に行くときに楽しみにしていることの一つが『器』です。特にちょっと値段の張るお店に行くときには、どんな器で料理が盛られてくるのかを、気にしてしまいます。
器一つで料理の美味しさがまったく変わるとおもっています。どんな器でも味なんて変わらないよーと思っている人もいると思います。ここでちょっとした雑学になりますが、器で美味しさの感じ方が変わるのは科学的に証明されている様で、人には、舌で感じる味覚、目から感じる視覚、耳から感じる聴覚、手から感じる触覚、鼻から感じる嗅覚とあります。その中で一番おいしさに直結しているのは、どの感覚だと思いますか?
ほとんどの方が味覚で判断していると思ったのではないでしょうか?
しかし味覚の割合は2割ほどらしいです。ではどこで判断しているかというと目からの視覚らしいです。なんと視覚が美味しさを判断する時に7割近くを占めるという研究結果があるらしいです。びっくりしませんか⁉それくらい人は視覚からの情報によって美味しさを判断しているので、上質な空間で、家庭では使用しないような高級感のある器で、綺麗に盛り付けてある料理が運ばれると、それだけで半分以上は脳が勝手に『美味しそー』と判断してしまうという事です。
確かにフレンチを食べに行って、扉を開けて見たことのない照明やテーブルの内装にまず酔いしれて、長いシャンパングラスで乾杯して、美しいお皿に余白を存分に使った美しい盛り付けの料理に、サービスマンがスーツをビシッと着こなして接客してくれたら、それだけで美味しそうですもんね。人は外部からの刺激で正常な判断ができなくなってしまうものらしいです。
だから器は美味しいうなぎをさらに美味しくしてくれる名脇役になるという事なので、お値段は中々張りましたが、今回仕入れました。職人さんが一つ一つ丁寧に漆を塗って仕上げてくれたものなので入荷までに2か月かかりました。
手に取ってみると、艶々でピカピカで天井が映るくらいです。これが本物だけが持つ美しさと言うやつですかね。
ぜひ嘉門でうなぎだけじゃなくこだわりの器も楽しんでもらえると嬉しいです。
郡上にお越しの際は、ぜひ嘉門へお越しください。ご来店を心よりお待ちしております。
嘉門の玄関前の紅梅も満開を迎えました。