うなぎ屋で良かった。

あっという間に12月を迎え、もう2024年が終わろうとしていまね。皆様元気にお過ごしでしょうか。

最近の嘉門の営業はといえば、めっきり落ち着きいてきて、静かな日が増えてきました。11月も紅葉で盛り上げるかなーと思っていましたが、紅葉で盛り上がるのは郡上八幡とせせらぎ街道に抜ける方が盛り上がるのですね、、、こちら郡上大和は特に紅葉の名所もなく、更に北に抜けても名所はないので、人の流れがとても少なく感じました。

でも、こればかりはないものねだりになるし、嘆いたところで人の流れが変わるわけではないので、今年良いデータが取れたので、来年はもっと売り上げを伸ばせるように色々と対策を考えたいと思います。

さて冒頭でも書いたように、静かな日が多くなってきたので、ご来店されたお客様とお話しする機会を意識的に多くとるようにしています。

そうするとあったかい感情が心の中に、ポッと明かりを灯した様に感じる事があります。

先日も帰り際のお客様が、僕に聞こえる様にいう訳じゃないけど『旨かったー。』『本当に旨かったー。』そして、『ありがとうございました』とお店からお見送りする時も『あー旨かったー。』と、心の声が漏れ出るくらいの小さな声なのですが聞こえてきて、何とも言えない幸せな気持ちと、満足感を感じました。

『旨かったー』って言葉を言われるの好きなんですよね。美味しかった。でも、とても美味しかった。でもなくて『旨かったー』の一言が僕の中では最上級。本当に心の底からの声に聞こえるのです。分かる人いますかね?

またある日には、ご両親の誕生日のお祝いで宴会をしてくれた時には、部屋越しから聞こえてくる、楽しそうな笑い声や、話し声に、そのお客様たちの楽しいひと時のお手伝いが、うなぎを通して出来ているのだと思うと『この瞬間のためにうなぎを焼いてるんや』と素直にストンと腑に落ちたように思えて、お客様の笑い声を聞きながら、一人でしみじみと感じていました。

偉そうにうなぎを通して幸せを感じてもらいたいと考えていたけど、うなぎを通して一番幸せを感じているのは、紛れもなく自分自身なんだと感じました。

お客様に美味しいうなぎを通して、幸せを感じてもらい、その幸せな気持ちの余韻に浸った顔で『旨かったよー』と言われて、お客様の幸せそうな笑顔と、一言で私自身が更に幸せを感じる。

幸せの無限ループの完成です。

ミスチルの『彩り』という歌に『なんてことのない作業が回り回り回り回って、今僕の目の前の人の笑い顔を作ってゆく』とゆう歌詞があるのですが、こんな世界、お店を作っていきたいといつも思っています。

お客様が来なくて、こんな事やって意味あるのか?みたいな虚無感に襲われることも実はあるのですが、でも、嘉門のうなぎを食べた人の幸せが回り回り回って、見たことのない誰かの幸せを創っているのだと思うと、世界平和に貢献しているレベルです。虚無感になんか襲われている場合ではないですよね。

話しが脱線してしまいましたが、これからも日々一串入魂の精神で美味しいうなぎを焼きたいと思います。

最後まで読んで頂きありがとうございます。